研究の概要

生体膜は,細胞ならびに細胞内小器官の機能発現に最小限重要な分子集合体の 一つである."Genome"および"Proteome"に加えて,"Membranome"の体系的研究 は,21世紀における医工学,生物工学,生体材料の根幹となるものと期待され る.モデル生体膜(リポソーム/ベシクル)を用いて生体膜の様々な潜在機能を研 究する事により,(a)生体膜関連疾病群のメカニズム解明,ならびに,(b)生体模 倣材料/プロセスの設計開発への応用に展開できると考えられる.
"Membranome"とは新しく提案された研究領域である.ここでは,生体膜の潜在 機能ならびに生体膜の活用戦略に関する様々な情報が体系化されている.(i)科 学的側面:生体膜上で誘導される"Complex Biological Phenomena(複雑な生命現 象)"を,Genome情報/Proteome情報と関連させつつ,Membranomeという新しい視 点で解明する.(ii)工学的側面:生体系におけるもっとも効率的な戦略を,生体 材料/プロセスの設計開発に活用する(Membranome Stress Biotechnology).

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